こんにちは、デデです。
われわれの脳は左脳と右脳に分かれていて、主な働きは下のとおりです。
- 左脳 ・・・ 言語、計算、分析など
- 右脳 ・・・ ひらめき、カン、創造活動など
それに左脳は体の右半分の機能、つまり右耳、右手、右足などをつかさどり、
右脳は左半分の機能、左耳、左手、左足をつかさどることも分かっています。
ところで角田忠信氏の名著「日本人の脳」をひもとくと、
失語症が左脳の欠陥による
ということから左脳は言語と深い関係があるとの見方をしています。
ということは日本語も当然左脳で処理されていることになりますね。
言語はたいてい左脳で処理されているのです。
ちなみに角田氏のとある研究の結果、日本民族だけが秋の夜になく虫の声を「声」としてとらえ、言語と同じように左脳で処理するそうです。
もちろん外国人のなかにも虫の声という風流を解する人もいるでしょうが、
多くの外国人は「雑音」ととらえてしまうそうなのですね。
そして普通「雑音」で処理する脳と言えば右脳が一般的であるのです。
ところがなぜか日本民族は「虫の声」は左脳で処理してしまうのです。
その理由は
あいうえおの母音を軸とする日本語
によるのではないか、と日本語と自然のつながりを角田氏は重視されています。
外国人と日本民族でこうした感覚の相違が起きてしまうのは、どうやら日本語の形態が関係すると考えていいでしょう。
日本語を使うおかげで左脳がより発達している日本民族は独特の文化を持つようになり、調和をとろうとする民族であります。
ところが最近の傾向ではわれわれ日本語民族が日本語を簡略化したり、昭和の文学にふれる機会が少なくなり、英語を重視すればいいなど、日本語自体を軽く思ってしまう考えが増えており、ちょっと日本民族として逆行しているように思えてなりません。
つまり古来からの日本語をできる限り正しく保持できるということは、外国人にはマネできない感性を養うことができ、左脳と右脳がバランスをとることでさらに右脳によって日本民族しかできない創造活動が生まれる話であります。
左脳が発達するから右脳もバランスよく発達してくれるのです。
ですからわれわれ日本民族は読書を大いに重ねて日本語にいっぱい触れ、日本語のいい言葉を暗記して心をいつもリラックスさせておくのがベストになります。
なぜなら右脳によるひらめきとリラックス状態は大いに関係があるからです。
古代ローマの哲学者も
「あらゆる障害を取り除き、精神を健全にするために時間をとりたまえ」
と助言しています。
ところで現代の多くの日本民族は右利きの人が多く、働く大人の大半は右耳で電話を使うことが多いそうです。
そうすると右耳から入った情報は左脳で処理することになり、左脳での負担が普段からすごいことになっているのですね。
われわれ日本民族は過度な労働で左脳を疲れさせすぎているのです。
何が問題かというと、あまりに左脳に負担をかけすぎている時は右脳が眠りつづけしまうようなのですね。
ですから多忙な時ほど斬新なひらめきやアイデアなどは出ないことになるのです。
さらに「日本人の脳」によれば、右脳の出番となるのは
言語を使わずに脳をはたらかせるとき
なのだそうです。
というのも「日本人の脳」で次のような文章があります。
左側ばかり使って論理のみをいじくりまわしていると、
どうしても模倣になってしまいがちで、
やはり何か新しいものを生み出すには
右の脳も使ってやらないといけない・・・。
その意味で、こういう時代にこそ、
昔からの生活の知恵で育てられてきた
禅のようなノン・バーバルな世界の重要性を、
もう一度見きわめる必要があるように思うんです。
昔から日本民族は左脳と右脳も両方機能させたほうがいいことを察したようで、
言語を使わずにかたちをつくるノン・バーバル(しゃべらない作法)の茶道、武道、座禅などを知らず知らず習慣にしてきたのではないかと角田氏は推察しています。
日本語のおかげでわれわれは左脳による感受性抜群の民族である一方、現代社会では過度な労働による左脳の負担に問題があるのです。
右脳が眠りつづけると思考停止の奴隷化につながりかねません。
ですからあらためて左脳の負担をやわらげ右脳を使う時間が大切になってきます。
角田氏によれば右脳を活性化させるにはクラシック音楽もいいと述べています。
言語を使わない時間で耳から入る自然に近い音にリラックスできれば
われわれの右脳も動き出すようにできているのです。
かつて存在した言霊原理をもとにつくられた日本語に通じた日本民族は
左脳だけでなく右脳も大切にする姿
で発展を続けてきたと考えるのが自然です。
日本民族が右脳を大切にすると心の先天宇宙のひらめきで望ましい結論を選べるようになるだけでなく、日本語で考えるからこそ、この世のコロナ欺瞞や悪だくみ、洗脳をよく見極めやすい唯一の民族になれるはずだからです。