こんにちは、デデです。
未来なんて読める、と考える人は意外と多くて、正直に言うとそれは錯覚にすぎないものです。
未来はつねに不確実性が伴うのであり、何が起こるかわからないのです。
「思ったとおり」という、予測できたことを言い表す言葉でも、起きた後ではじめて使われる言葉なので、これが未来なんて読めるという錯覚を強めていくもとになります。
(これを後知恵バイアスといいます。)
何が起きるかは予測できないのです。
起こることが予測できたとしたらそれはそのように計画されたものであります。
この世の不確実性の事象を科学的なアプローチで痛快に暴き、以後著作として有名になった言葉がナシーム・ニコラス・タレブ氏の「ブラックスワン」という言葉です。
結論からいいますと
ブラックスワンには自然現象で予測がつかないブラックスワンのほかに、
悪い人によって意図的に突然引き起こされるブラックスワンもあって、
どちらもわれわれにとって人生を左右しますから、
ブラックスワンと向き合えるような肚をあらかじめつくっておきましょう。
ブラックスワンとはあまり起きない大惨事の事象のことです。
ブラックスワンはあまり起きないとはいえ、起きてしまうと大変な事態となるような事象で、思っていた以上に、損失がはかりしれないと感じてしまう事象です。
ブラックスワンの定義はタレブ氏の著作によれば下記のとおりです。
ブラックスワンとは
- 異常であること。
つまり、過去に照らせば、そんなことが起きるかもしれないとはっきりと示すものは何もなく、普通に考えられる範囲の外側にあること。 - とても大きな衝撃があること。
- 異常であるにもかかわらず、それが起こってから適当な説明をでっち上げて筋道をつけたり、予測が可能だったことにしてしまったりすること。
このような異常であることと大きな衝撃のあることのたとえで、次のにわとりの例をご参考ください。
1匹のにわとりさんが物心ついたときから親切な飼主に飼われていました。
にわとりさんはお腹すいても食事がつねに目の前に常備され、
自由な空間も与えられ、地面の土をつついては散歩もでき、
伸び伸びと暮らしていました。
にわとりさんは「私の一生とはこういうものか」と安心しきって、
飼主に何の疑いを持たなくなっていました。
ある日、にわとりさんはその面倒を見てくれた飼主の手によって首を絞められることになりました。
その日はパーティで飼主が食事を持ち寄ることになっていたからです。
にわとりさんにしたらその日突然ブラックスワンが起きたことになります。
しかしこの事例はにわとりさんだけに限りません。
にわとりさんに起きたようなブラックスワンとは実はわれわれを取り巻く環境の暗示でもあるのです。
ブラックスワンには自然現象として起きる大災害のようなものもあれば、
悪だくみをする人たちが自然に起きたように見せかける人工的な大惨事や
テロのようなものもあります。
後者は意図的に起こされたブラックスワンですが結果的にはどちらも起きてほしくないブラックスワンと捉えられます。
われわれにできることはブラックスワンが隣り合わせにあることを知り、
ブラックスワンがいつ起きても慌てずにいられる生活環境と心構えを今のうちから準備しておくことしかありません。
ブラックスワンの論理を知っておくと何が有利かと言えば、「あらかじめ」起こりうる予想を真剣にたてておけば、ショックが少ない分ブラックスワンが起きてからの自分の心を前向きに強く保てるようになります。
ところでわが国でブラックスワンが再び起きるのでしょうか。
最初に申し上げたようにいつ起きるかは予測できないのですが、
しかしその可能性は高いのです。
というのも、わが国の命運は国際金融資本(DS)に握られていますから、偏向政治が示すように、その政治がブラックスワンの可能性を高くしている、それがわが国の悲しい現状なのですね。
DSの存在に気づけるとやはり政治家はあてにならないので、ご自身で普段からブラックスワンに備えておくほうが吉です。
そして身銭を切りながらブラックスワンと隣り合わせを意識して、わが国の政治の行く末を見守る、いつ発生するかわからない、そんなブラックスワンに向き合える肚をつくっていきましょう。