何かさせるとき「あなたのため」を使わない

流行り病

こんにちは、デデです。

 

小さいころ親から勉強はあなたのためよ」と言われた経験があるのではないでしょうか。

 

親の「あなたのため」はもともと子どもへのかけがえのない愛情にあふれ、それは親のちょっとした子どもへの甘えでもありますから、

「あなたのため」は「本当に人生でためになること」

と親は伝えたいのに、子どもを思う純粋な親心、親の子どもに期待する本心から、
舌足らずな口がつい「あなたのため」と表現してしまうのですね。

ですから「あなたのため」ではない別の言い方を使えば、
子どもとの信頼関係がもっと効果的になってくるでしょう。

 

しかしセールスマンが使う「あなたのため」となると事情が異なります。

結論としては
セールスマンが使う「あなたのためですよ」はあなたに売りつけたいだけです。

 

セールスマンという職業は組織の上から能力に応じたノルマを課せられ、
しかも組織からは優秀な結果をその都度問われ、とにかくプレッシャーがかかって息つく暇もない仕事です。

 

セールスマンの心境としては
いつもなんとかして顧客を見つけ、そして顧客に売りつけて在庫を減らしたい、
そんな苦悩と背中合わせなのです。

 

そして朝早く家を出ては深夜まで戦っているセールスマンの姿はあまりに多いのに世間ではそれほど知られていません。

このようは背景からセールスマンの使う「あなたのため」

「セールスマン自身のため」

でもあると含んでおきましょう。

 

セールスマンの特徴としては、
彼の属する組織からの死のプレッシャーにもかかわらず表にはその影を見せず、
清装な身なりで第一印象よく、平常を装ってあなたに近づいてきます。

 

彼は話す時も筋道を立ててもっともらしく説明してくれるのですが
その売りつける商品が本当に「あなたのため」になるのかはわからないのですね。

 

セールスマンの言葉には誰もが警戒するところですが、そこの警戒をうまく解くことがセールスマンの仕事であります。

 

顧客が信頼の色を見せるようになったところで「あなたのためですよ」
最後の押しを決め、お求めいただくまでの誘導係がセールスマンであります。

それとは反対に「あなたのためですよ」を口にせずに、
顧客をその気にさせるセールスマンは手ごわいということです。

 

顧客は「あなたのためですよ」と背中を押された結果、自分で納得して手にいれたつもりの商品が「あなたのため」になればいいですが、トラブルが発生することも多々あり、セールスマンから聞いたことと違うことが起きる事案は多いものです。

 

あなたが損害をくらったとして販売担当のセールスマンにクレームを挙げても、
セールスマンはちゃんと責任回避の理論や法的約款を隠し持っており、
おそらく顧客への説明書きにも小さく「顧客の自己責任」と書いてるはずです。
これが「あなたのため」の代表的な裏事情です。

「あなたのため」ほど信用ならない言葉はないのです。

 

このように「あなたのため」

  • 「させようとするセールスマンのため」になっている
  • セールスマンが責任逃れできる

などのキーワードであると頭のかたすみに置いておけば

「あなたのためですよ」と何かをさせようと甘い言葉を投げかける人物

には注意したくなってきます。

 

「あなたのため」という言葉は誘導させやすいことがたまにきずで、

「あなたではなく、言っている本人のため」

と聞こえる時が多いことから、われわれもできる限り使わないほうがいいのです。

 

もっと注意が必要なのは、

あなたがあなた自身に「あなたのため」と言い聞かせる習慣

がある時です。

 

自分自身に「あなたのため」と言い聞かせる考えは、
自分の考えではなく外から持ってきた他人の考えを借りてくることが多く、
その借りもので自分の主体性をつぶして他人の考えを優先するわけですから、自分で考える行為を放棄していることになるのです。

 

他人によって準備された「あなたのため」の考えで自分を納得させることよりも、
自分で考えて選んで行動することが大事です。

他人の考えによる「~のため」や「~の目的」などもってして
その人の徳が発揮されるとか、その人が何かをいいことを創造するとか
は不可能なのです。

 

くり返しますが、セールスマンが「あなたのためですよ」を連発したり、
強調したり、勝手に次回の予定を決めたり、同調圧力の風潮をつくってでも
何かをさせようとする時は、在庫の処分に余念がない時なのです。