言霊原理の島 ⑫女島

日本民族

こんにちは、デデです。

 

言霊原理の島、今回は女島(ひめしま)です。

 

ひとつ前の大島で建御雷の男の神という人間の理想の精神構造が完成しました。

言霊原理の島 ⑪大島

 

女島では天津菅麻音図に組まれた言霊の「文字」、迦具土(かぐつち)の神である神代表音文字がテーマです。

 

言霊50音がどんな法則で文字として表記されたか、つまり文字の原理はどのように心のなかに占めながら作られることになったかが、女島における言霊の整理・運用によって分析されています。

 

ところで言霊ハの大山津見の神のところで、山津見の山とは「八間(やま)」で8父韻がその間を埋めて力動しはじめる八間の原理でありました。

言霊原理の島 ⑧大倭豊秋津島

大山津見の神はこの八間の原理から8父韻が力動し「言葉」が現われることになりましたが、「文字」として作られるのが女島の8神、八柱の山津見の神であります。

 

粘土板に刻めるように「文字」としての作られ方、文字の構成法も太古の人は避けるわけにはいかなかったことがうかがえます。

 

女島に座する言霊の整理・運用法は
正鹿山津見神、淤縢山津見神、奥山津見神、闇山津見神、志芸山津見神、
羽山津見神、原山津見神、戸山津見神です。

本内容は島田正路著「古事記と言霊」に沿って、私なりに内容をまとめたものです。

正鹿山津見の神

頭(かしら)に成りませる神の名は正鹿山津見(まさかやまつみ)の神

引用:「古事記」

頭(かしら)とは神知(かしら)の暗示、正鹿は真性(まさか)の意味です。

 

言霊原理とその特性がもれなく反映された正系の文字構成原理に、正鹿山津見の神の名がつけられました。

 

「古事記と言霊」によればこの原理で作られた文字は「竜形文字」とのことです。

淤縢山津見の神

胸に成りませる神の名は淤縢山津見(おどやまつみ)の神

引用:「古事記」

淤縢(おど)はの暗示です。すると胸で関係するのは息する場所ととれます。

 

言葉が発生するのには欠かせませんね。

 

言葉を声で音にする法則に基づいた文字の作り方に、淤縢山津見の神の名がつけられました。

奥山津見の神

腹に成りませる神の名は奥山津見(おくやまつみ)の神

引用:「古事記」

腹は「原」で言霊50音図の図面のことです。
奥は言霊オを繰る、でおのおのの文字の関連を分析します。

 

音図上の文字が秩序よく並ぶような文字の作り方に、奥山津見の神の名がつけられました。

闇山津見の神

陰(ほと)に成りませる神の名は闇山津見(くらやまつみ)の神

引用:「古事記」

陰(ほと)は子の生まれ出る所であります。
闇(くら)は繰るの暗示です。

 

生まれては「繰る」ことにより原則・法則となりゆくさまとなります。

 

言葉が文字として作られる原理・法則が明らかになるような文字の構成法に、闇山津見の神の名がつけられました。

志芸山津見の神

左の手に成りませる神の名は志芸山津見(しぎやまつみ)の神

引用:「古事記」

左は霊足(ひた)り、で全体の意味の暗示です。
志芸(しぎ)は五十城(しぎ)または磯城(しき)・敷(しき)で言霊50音のこと。
手は文字の書き方の意味です。

 

言霊50音全体の文字の書き方を中心にした文字の構成法に、志芸山津見の神の名がつけられました。

羽山津見の神

右の手に成りませる神の名は羽山津見(はやまつみ)の神

引用:「古事記」

右は身切りで、「左」の全体に対して部分の意味です。
手は文字の書き方でありました。
羽は葉から言葉のことです。

 

言葉のひとつひとつの意味内容を強調する文字の作り方に、羽山津見の神の名がつけられました。

原山津見の神

左の足に成りませる神の名は原山津見(はらやまつみ)の神

引用:「古事記」

足は歩く動作の用から運用法のこと。
原は言霊図面の意味です。

 

言霊50音図全体の運用法に基づいた文字の構成法に、原山津見の神の名がつけられました。

戸山津見の神

右の足に成りませる神の名は戸山津見(とやまつみ)の神

引用:「古事記」

右は部分の意味で、戸は十(と)で言霊50音図における横段の10個の言霊です。

 

言霊50音図を縦10列に区切ってみて違いがよくわかるような文字の運用・構成法に、戸山津見の神の名がつけられました。

 

 

以上、女島の言霊の整理・運用法8神を紹介しました。
八間の原理で作られた神代表音文字は現在に伝わるだけでも数十種ある
と言われており、この文字関連の謎はまだ未解明のままだそうです。

次回からは言霊原理におけるクライマックス、「身禊」に突入となります。

言霊原理 伊邪那岐の大神